代々飯沼家当主家族が住み継いてきた築約300年の「母屋」を、日本酒と二十四節気料理が味わえる「きのえねomoya」へと改修。古い梁や建具と現代作家によるインテリアの融合、季節の移ろいを感じる庭園。名店「よし邑」の料理長を監修にむかえた旬の料理。そして、蔵元でしか味わえない特別な日本酒。ゆったりと配置された客席と、古民家の落ち着いた空間で、上質な時間をお楽しみください。
母屋は代々飯沼家の住居として、また一部は帳場(事務所)や蔵人の食堂として使われてきました。蔵全体が管理しやすい正門から入った奥、敷地の中心部に位置しています。専門家の調査により、これまで大きな改造を4度行っており、最初の改造における木の組み方・鉋の削り方が350年以上前の技術であると考えられています。また先代の位牌には徳川時代初期の年号も残されています。
この母屋の歴史や建物を未来に残していくため長年にわたり議論を重ね、2018年より大改修を実施。約4年の歳月を経て二十四節気料理を楽しめる「きのえねomoya」として生まれ変わりました。
ここでしか味わえない特別な日本酒や季節のお料理はもちろん、歴史ある建築や酒蔵ならではの空間づくりも当店の魅力の一つです。そんな「きのえねomoya」の見どころをご紹介します。
きのえねomoyaでは、古くから日本人の暮らしの目安であり、暦を大切にする酒造りとも関わりの深い「二十四節気」を料理や店舗デザインのコンセプトにしています。名店と名高い「日本料理 よし邑」の冨澤浩一氏を顧問に迎え、季節に合わせた献立でおもてなし致します。移ろう庭園の木々や花々を眺めながら、心ゆくまで旬の味覚をお楽しみください。
きのえねomoyaは、敷地内に点在する6つの建造物とともに、国の登録有形文化財に指定されています。永い年月を経て味わい深さを増した梁や柱、細かな職人技が美しい欄間や長押飾りなどの旧き佳き意匠と、酒造りで使われていた古材を再利用した客席テーブルや、作家によるランプシェードなど、現代のデザインが調和する空間も、見どころの一つです。
当店でご提供する日本酒「甲子」は、きのえねomoyaと同じ敷地内の蔵で、私たち蔵人の手により醸されています。ご来店頂く時期によっては、仕込みに奔走する蔵人とすれ違うかもしれません。その土地の湧き水でできた日本酒を、醸された酒蔵で味わう。限定の純米大吟醸「甲子omoya」もご用意していますので、ぜひomoyaでご堪能ください。